まどか26歳、研修医やってますから学ぶ,初期研修医の最適な勉強法とは?

医学

初期研修医の最適な勉強法は,「話して,聞く」!

研修医
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研修医におすすめの勉強法はありますか?

こんにちは.エクラなアラサーです.現在放送中のドラマから,医師としての勉強法のヒントになるシーンがあったので,初期研修医の先生方は参考にしてみてください.それは,

同期と会話すること.

これにつきます.ドラマの概要から話しますね.

「まどか26歳、研修医やってます!」の評価は?

現在放送中のドラマ「まどか26歳、研修医やってます」は,TBS系で毎週火曜夜10時に放送されている医療ドラマで,地方の公立病院に勤務する26歳の初期研修医のまどかが,医師としてだけでなく一人の人間としても成長していく姿を描いたもの.原作は現役医師である田中聡さんのエッセイだそうです.

現役医師が描いた内容が原作ということもあって,医療現場で繰り広げられるやりとりがリアルで,共感できる部分も多数あります.また患者や同僚との人間関係に悩みながらも奮闘する姿が,話題になってます(実際の医療現場でも,「昨日見た?」「まどか見てる?」とよく耳にします).

主人公まどかの明るい前向きなキャラクターが個人的には好みです.

「地獄のカンファ」

外科をローテンション中のまどかですが,作中に「地獄のカンファ」と呼ばれるものがありました.

研修医
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あの雰囲気は見ていて心が落ち着きませんでした…笑

研修医が診療科内のカンファレンスで発表する機会はよくあることであり,その発表に対する,上級医からの容赦のない質問が飛んでくるあたりもとてもリアルで,医師であれば共感できる人も多いのではないかと思います.

ただ,カンペなしですべて頭に叩き込まなければならない点はなかなかハードルが高いことかなと思いました笑.上級医がカンペなしで要点をかいつまんで(崩して)発表することはよくありますが,研修医(特に1年目)の発表はそれが望ましくない傾向にあります.

研修医がどこまでを理解しているのかを把握したいがため,かいつまむことなく,内容が整頓された文章での発表が望まれるのです.上級医のように要点をかいつまんだ発表をすると,内容を全てを把握したうえで要点をまとめているのか,断片的な理解しかできていないのか伝わってこないからだと思います.

なので研修医は清書したカンペを持って発表しがちなのですが,このドラマでは全て頭に入れて発表していましたね.実際に研修医にそうさせている病院はあるんでしょうか?(研修医がつっかえて先に進まないことも容易に想像できる気もします…笑)

症例への理解力に加え,暗記力も求められていましたが,無事にカンファを乗り越え,第2話の最後には上級医に認められ,オペに名前を入れてもらえてましたね!

同期との勉強

このカンファを乗り越えるにあたって,同期との予行演習でしたが,同期と症例について会話することこそがまさに理想的な研修医の学習方法だと思っています.

これは持論ですが,同レベルの臨床力の同期とディスカッションすることが,どんな医学書を読むよりも記憶に残り,かつ効率的な勉強法ではないでしょうか.

医学書の限界

研修医になる前に,多くの研修医が「これさえ読んでおけば君もデキレジ(=できるレジデント,優秀な研修医のこと)!」と,おすすめされている医学書を購入することと思います.

私もそうでした.ちなみに私の時は「内科レジデントの鉄則(医学書院,現在は第4版が最新)」がそれで,国家試験に合格し,研修医を控えた3月頃に購入し必死に読んでました.

しかし,4月になり研修医になった後は,医学書を読むだけの勉強法に限界を感じるようになりました.

実際の臨床現場で役に立つことも当然記載されているのですが,読んで知識を入れるだけでは,実臨床では太刀打ちできないことを痛感させられました…

例えば,「この疾患でこの薬を使う」とインプットしただけでは記憶に残りにくく,いざ必要なときにアウトプットできません.実際の現場で「どんな症例で,どの薬剤を,何にどれくらい溶かしてどれぐらいの速度で投与するか」とアウトプットし,目と口と体で覚えたほうが,より記憶として定着します.

机に座って頭に入れた知識が,実際の臨床ではどこでどのように使われているかを知って,始めて役に立つのです.

研修医
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座学ばかりの「頭でっかち」にならず,現場で体も使って覚えていきます!

一人の研修医が経験できる症例は限られる

実臨床での経験が重要なのですが,研修医一人が経験できる症例は限界があります.

そこで,同期や他の先生が経験した症例も学ぶことが,デキレジへの近道になるし,次回以降に同様の症例にあたったときに役立ちます.

同期同士で

「こんな症例に出会って,ここがわからなかった」

「上級医の先生に,こんなことを教えてもらった」

と,自分が経験したことを「話す」ことで記憶の定着につながりますし,他人が経験した症例も「聞いて」経験できると,成長速度も倍以上に上がるのではないでしょうか.

まとめ

以上,研修医の勉強法についてでした.

初期研修医でローテ中の先生方の参考になれば幸いですし,医学生の皆さんも,研修病院を選ぶにあたって研修医の先生が会話しているかどうか見てみてください.上記のような会話が飛び交っているほど,充実した研修が送れそう,と言っても良いのではないでしょうか?

最後までお読みいただき,ありがとうございました.ではまた!

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